至高の1本。芋焼酎の王道を目指して
この芋焼酎「なかむら」という銘柄は、当蔵にとって最高峰に当たる銘柄となります。
すべての原料にこだわり、すべての製造工程にこだわり、極上の味わいとなっております。
特に、米麹に使用する米は、全量地元の専門農家と契約をし、カルゲン農法という特殊農法を活用したヒノヒカリを使う事で、濃密で甘美な味わい、キレの良い飲み口が特徴となっております。肉や魚などの良質な油分と調和し、黒胡椒や山椒などのスパイスとも相乗効果がある食中酒となります。
商品情報
原材料 | さつまいも:コガネセンガン(霧島市) 米ヒノヒカリ(志布志市) |
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アルコール度数 | 25度 |
使用麹 | 白麹 |
使用酵母 | 鹿児島2号酵母 |
仕込水 | 霧島連山伏流水 |
蒸留方法 | 単式常圧蒸溜 |
取り扱い・保存について | 焼酎は基本的には冷蔵庫に入れる必要はありません。しかし、紫外線に弱いので直射日光に当たるような場所での保管はお控え下さい。冷暗所にて、温度変化が少ない場所での保管がオススメです。 |
味わい・特徴
まず、香りに関してはサツマイモの蒸した甘い香りと、干し芋のような落ち着きのある風味が立ち上がります。その中に米麹を造る時の麹室の木の香りや、当蔵のある田園風景のような爽やかさも漂います。
味わいに関しては温度帯によって変化もしますが、基本的には米麹由来のボリュームある甘味と旨味が主体となり、微量の苦みが食事を引き立たせます。
余韻に関しては、キレがよくスパッとキレた後に、かすかに爽やかさが鼻に残るので飲み疲れせず次の一品、次の一杯に繋がりやすいよう酒質設計をしております。
飲み方・料理の合わせ方
芋焼酎の王道の飲み方として「お湯割り」がありますが、実は非常に奥が深く、安易につくってしまうとその銘柄の味わいを壊してしまう恐れもあります。(造り手としては、これが一番悲しい事でもあります)
コツとしては、ポットの温度設定を90度にしてグラスに注ぐと、お湯の温度は70~80℃に下がりますので、そこに5:5の割合になるようグラスの淵からゆっくりと注ぎ45℃前後になれば味わいとしては伸びとふくらみのある味わいが楽しめると思います。グラスの形状は湯吞みのようなふくらみのある陶器がオススメです。トータルの量として300ml前後だと、温かく美味しい内に飲み干して次の一杯に進めるんではないでしょうか?ロックや水割りにしても、グラスに少しこだわるだけで非常に美味しくなるのが本格焼酎の特徴ですので、是非お試しになって頂きたいと思います。
合わせる料理に関しては、水割りやロックだと魚料理、ソーダ割りは肉料理、食後のデザートなどはお湯割り、という風に、割り方や温度帯によって合う料理も変わってきますので、一つ参考にして頂けたら幸いです。間違いのない合わせ方としては、甘辛い味付けの料理や少し油っこい料理とは最高の相性で、美味しい部分を増幅させ油分を洗い流してくれるのも本格焼酎の魅力的な所ではないでしょうか。
有限会社 中村酒造場(鹿児島県霧島市)
創業明治21年(1888年)
鹿児島県霧島市にて130余年、芋焼酎の製造に取り組んできた蒸溜所です。
ご存知ない方も多いと思いますが、芋焼酎は製造過程ではワインや日本酒のように「農業」や「醸造技術」を重んじ、蒸溜後にはウイスキーやブランデーのように「熟成」や「ブレンド」に技術を要する事で酒質設計を行う、ハイブリッドで唯一無二のお酒だと私達は考えます。
その中で、当蔵では特に麹造り(米麹)に注力し、すべての銘柄を麹室にて蓋麹製法を用いる事で力強い麹を造り、また機械的熱源(クーラーやヒーター、除湿器や加湿器など)を一切使用せずに、麹菌や酵母が発する熱や湿度で温度上昇を図り、また冷却には地下120mから汲み上げる水を使うなどして温度管理を行う事で、手間や時間は掛かりますが自然な甘味や旨味を含んだ濃厚かつ軽快な芋焼酎を製造しております。サツマイモはすべて掘って2日以内の新鮮な黄金千貫、蒸留方法は昔ながらの常圧蒸留、熟成は約半年~1年と短いですが、各ヴィンテージを上手くブレンドする事で若々しさと穏やかさを兼ね備えた、バランスの良い酒質を目指しております。